Quantcast
Channel: 還暦とうさん
Viewing all articles
Browse latest Browse all 158

45. エベレスト 3D

$
0
0
45. エベレスト 3D(2015年アメリカ・イギリス)

イメージ 1


監督:バルタザール・コルマウクル
脚本:ウィリアム・ニコルソン
   サイモン・ボーファイ
音楽:ダリオ・マリアネッリ

ロブ・ホール:AC隊の隊長(ジェイソン・クラーク)
ベック・ウェザース:顧客(ジョシュ・ブローリン)
ダグ・ハンセン:顧客(ジョン・ホークス)
ジョン・クラカワー:取材のために参加したジャーナリスト(マイケル・ケリー)
ヘレン・ウィルトン:AC隊のチームマネージャー(エミリー・ワトソン)
キャロライン・マッケンジー:AC隊の医師(エリザベス・デビッキ)

イメージ 2

あらすじ
世界にその名をとどろかせるエベレスト登頂を目指し世界各地から集まったベテラン登山家たちは、参加者の体調不良などトラブルが重なり下山が大幅に遅れる。さらに天候が急激に悪化し、命の危険性が劇的に高いデスゾーンで離れ離れになってしまう。ブリザードや酸欠などの極限状況に追い込まれた一行は……。


 日本でも相当騒がれたらしいが、1996年のこの事故のことは知らなかったから難波康子氏も知らない。日本を離れていたからかも知れない。ただ同じ年に起きた別ルートを行くインド・チベット国境警察隊の遭難を看過して登頂を優先した日本隊に非難があったことは何かの記事で読んでいる。尤もこの日本隊は下山の途中であり支援もしていると反論しているのだが。
 余談はさておき3D映像の素晴らしさを再認識した映画だった。映像は素晴らしかった。3Dで気づいたことだが、画面全体にピントが合っている感覚がある。映像では多分物理的にはあり得ないことだと思うのだが、自分の目で景色を見ているような感覚なのだ。人の目はどこを見てもピントが合うのだが、普通2Dの画面は焦点の合っているところは非常に狭い範囲の筈なのだだが、どのような技術でこれを克服しているのだろうか。

 ”世界各地から集まったベテラン登山家たち”とYahooの上のあらすじにありますが、この映画の題材となったのは65000ドル(調べてみたら当時の為替レートがおよそ¥104だったから円換算で約680万円)で参加者を募った商業公募隊のエベレスト大量遭難事故を描いたもので、勿論ズブの素人客ではないかもしれないが、あのアタックルートの渋滞ぶりは、それだけお金で世界最高峰登頂に憧れる人が世界中から集まるということで、自然に対する畏敬の念が次第に薄れてきていることを表してもいると思う。まさに現代社会の歪んだ部分を象徴しているようでもある。感動がそれほど大きくなく、なかなかレヴューを書く気になれなかった要因かもしれない。事故の全体像を描く必要があるのかもしれないが、登場人物がたくさんでしかも髭面でサングラスばかりだから顔がなかなか判別できなくて作者が思うほど全体像がつかめなかった。公式サイトやGoogleなどで予習をお勧めする。

 確かに、最高峰を目指す登山隊のスリリングな挑戦、家族愛、リーダーの人間性を謳っている映画には違いないが、人間の思考や運動能力が極限状態では失われてしまうと講釈しているリーダー本人が、悪天候に襲われるという不運に遭遇したとは言いながら、情にほだされて登頂を支援したことが、下山の時刻を遅らせたということなので、不幸にも亡くなった人たちを鞭打つつもりはないが、美化される物語ではなさそうだ。鑑賞後、いろいろ情報を漁ってみたが、本もたくさん出ているらしい。もう少し情報を知りたくなった。

イメージ 4


イメージ 3

イメージ 5

 それにしても田部井淳子氏は同じ7大陸最高峰登頂者として知られているが、彼女のエベレエウト初登頂は本遭難事件の21年も前に成功しているというのがすごい。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 158

Trending Articles